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詩0002:譚詩(バラード)

歪み腐りし水草が
奈落の底へと突き落とさんと

春咲きし花に、
春吹ける風よ

泉に女の息吹が声が

川よ!溢れ返りし叫びよ!
讃えん!母なる大地を…
火吹きし滝壺に、
怒りの制裁を加えん!
永遠に苦しまん彼の尼僧に、
永遠の苦しみを与えん!

嘆ける空よ!神に伝えん!
確かに今にその足元に、
平伏せし我を許し給えと!

雲よ!囁ける雲よ!
常に歌わん!イエスは来んと!
苦しめる民を救い給えと!

地を這える虫けらどもよ!木々に捧げん!
虹色に鈍色に濡れし足跡の…
流るる意志を持ちて、
天に昇れと!

孤高な我よ!友を持たんと!
育てる麦の芽を愛さんと!
高鳴る鼓動をうち止めん!
魂のみで叫び続けん!

狂える雄牛よ!妻に与えん!
若草萌ゆる大海原を!
神は与えん!聖なる牛を!
すり替えしとは何事ぞ!
見よ!天の裁きは今下されん!

海鳥どもよ、そなたらを
監視官にぞ、神は御定め下されん!
飛ばん!日輪の只その中を!
飛ばん!草木の生えぬオアシスを!
対岸に咲けるナルシスの花よ!

ライオンよ!走り駆け飛びつ、する者よ!
ヘーラクレースの喉笛を噛み裂いてくれん!
一切衆生を民と、神と崇めん!

音よ!天地の間に存りし全ての音よ!
叫ばん!風に乗り、もがける野山を、
鍛え争い、醜く太れる豚どもを、
その音のうちに焼き殺さん!

煙草の煙よ!光りし妖しき眼をせし犬を、
三日のうちに銃殺せんと!
神の兵よ!命は下らん!
いざ、故国の河を共に流れん!

…神よ!
…我は、神なり

2001.10.14.

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